自堕落オタク理系院生のぼやき

赤裸々な大学院生活や大好きなPCの話を書きます

サボりにサボった研究室に復帰しようともがいている大学院生の話

こんばんは.あなたは今何から逃げていますか?私は研究室から逃げています.

おそらくこの記事にたどり着く人は「研究室 サボり」とかで検索したのではないでしょうか.自分もその手の記事を死ぬほど読みました.言ってしまえば,愚か者の傷のなめあいです.

が,私自身そういう先人の話を聞いて救われたので少しでも参考になればと自分の話も書いてみます.

甘えた考えといい加減な進路

私はそれなりに名の通った理系大学に入学し,特に何も考えず院進したクチです.
「就活めんどくさいな」とか「理系ではそれが普通みたいだし」とか大学入学当初と同じようなことを考えながら大学院に進みました.
当然研究へのモチベーションがないためまともな研究もせず,のらりくらりとここまで来てしまいました (執筆当時 M1の11月).

私の所属している研究室はコアタイムがなく,準放置系研究室です.定期的なミーティング・進捗報告はありつつも厳しく言われることはないためサボろうと思えばいくらでもサボれました.さらに,同期にサボりの先駆者がいたため「あいつが怒られてないなら大丈夫だな」などと甘えた考えでいました.また,修士1年は修論がないため成果がなくともなんとかなる,というネットの記事にすがっていました.

堕落の日々

コロナウイルス感染拡大防止を言い訳に研究室に行かなくなり,そのまま次第にゼミやミーティングもサボるようになりフェードアウトしていきました.

そして家でゲーム三昧.寝たいときに寝て,ゲームしたいときにする.本当に自堕落な日々を送りました.おかげさまでAPEXでソロダイヤに到達しましたorz

そうして研究室からの連絡を完全に絶ってからかれこれ半年ほど経過しました.「今日は仕事が~」,「明日の発表準備が~」というゲーム友達の話題に入れず,「お前は今なにしてんだっけ?」と聞かれ答えを濁す日々.他人と比較するのは良くないとは言いますが,さすがに焦りが出てきます.

少しでも人に言えることをするためバイトや資格勉強を始めてみようと画策しますがすべて失敗します.これは研究室から逃げているという後ろめたさが常につきまとい,集中力を欠いていたためです.もともと人並み以下の能力しかないのに,さらにパフォーマンスが落ちていたら当たり前です.

こんな状態では娯楽も満足に楽しめない.そう思った私はようやく研究室復帰を決意しました.

決意直後の進捗報告会

わが研究室では毎週行う小規模なミーティングと研究室に所属している学生全員が集まるゼミの二種類があります.予定表を見ると翌週に私のゼミ発表の予定があるではありませんか.わお.

内容は研究の進捗報告ですが,私は研究をまったくしていません.いったい何を発表するというのか.いろいろ考えました.正直に担当教員(以下,T教授)に打ち明けるか適当にスライドを作りなんとか十数分をやり過ごすか.はたまたワクチンの接種による体調不良を訴えて延期してもらうか.

結果,私は無断欠席を選びました.本当にクズ.決心とはなんだったのか… 能力もやる気もないのにプライドだけはいっちょまえな自分は大勢の前で恥をかくのを恐れて逃げたのです.

そしてまたふさぎ込んでしまいそうになったところで,T教授から連絡が来ました.無断欠席の件と分かり切っていたので何を言われているのか確認するのも嫌でしたが見てみると
「本日○○くん発表の予定でしたが一度状況お知らせください.心配しております…」
となんとも温かいお言葉…;;

こんなゴミ人間にわざわざ声をかけてくださったのだ.この厚意を無下にするわけにはいかん,とようやく重い腰を上げます.

半年ぶりの研究室

T教授が差し伸べてくれた手をなんとか掴むため教授の居室を訪れました.本当に緊張しました.目の前の廊下をうろうろしまくった. なんとか自分を奮い立たせ入室すると,教授はまったくもって普通に対応をしてくださいました.叱るでもなく呆れるでもなく.「最近どうしてましたか?」だってさ.泣きそうだった.

私「すみません,あの…」
T教授「いやそういうのはいいので」
私「あっ,はい…」
T教授「最近どうですか?元気ですか?」
私「はい,あの元気です.サボってただけなので…」
T教授「本当に?ただやる気が出なかっただけですか?」
私「あの,いや,はい…」
T教授「なら良かった」
どうやら精神病とかそういうのを心配しているようだった.

私「あの,明日からなんとか頑張ります」
T教授「いやそんな急に頑張るとか言っても無理でしょw」
私「あっ,いや…」
T教授「とりあえず毎週のミーティングだけ出てください.なんもしてなかったらそれでいいのでコミュニケーションをとりましょう」
とのことだった.

明日から学校に顔出してくださいねー,と会合は終わった.拍子抜けだった.まさか一言も責められないとは思わなかった.よく考えたらそんなことしても時間と体力の無駄なのだがその時は心の底から安堵した. そして明日からちゃんと研究室に行こうと思った.

重ねる愚行

しかしそう簡単に人は変わらない.長期間の逃避生活により心のぜい肉がたっぷりついてしまったのだ.
翌日,翌々日と日数が経過してもなんだかんだと理由をつけて研究室に行かない.今日は雨だから,もう夜遅いから,宅配便が届くからetc
なんとか毎週のミーティングには出席するものの進捗報告はできず濁してばかり.かろうじて自分の担当している雑務だけはこなしていたので,その話を持ち出して切り抜けていました.そうしてまた数週間が経過し,以前すっぽかしたゼミ発表がまた近づいてきました.

今回は前と違い,5分ほどの短い発表で良いのですが研究が1㎜も進んでいなければ当然内容はありません.何をやっているんだか…
そんな発表を明日に控えながらこの記事を書いています.自分は復帰したばかりで教授も分かってくれているし発表はしばらくないかなと完全に甘えていたため,ゼミ発表に気がついたのは昨日(発表2日前)だったりします.

T教授「君,明日の発表は大丈夫なの?」
私「あ,今の問題点とかをまとめて…」
T教授「もう知らないからね」
とさすがに呆れられていました.

言われるうちが花,とよく言います.私もこれで逃げたりしたら今度こそ諦められるでしょう.「教授が絶対」の研究室で教授に見捨てられたら終わりです.

なんとか明日の発表を乗り越えます.(院生としては底辺ですが) 最低限大学院を修了しなければ…

最後に

ということで,現在進行形で自堕落な院生の半年でした.

これを見ているあなたが何かから逃げているならさっさと対処を始めることをおすすめします.それを完全に切り捨てない限りやることは変わりませんし,決意してからも対処できるまでいろいろと時間がかかります.
やる気も筋肉と同じで凝り固まったら実際に動くまでにストレッチ期間が必要なのです.

また,私と同じで恥をかきたくないという理由で逃げている人もいると思います.その人たちは少し自意識過剰かもしれません.意外と世の人間は私たちに興味ありません.そこまでちゃんとあなたのことを見ているのは親兄弟だけです.
ですので,まずは一歩踏み出していきましょう.やめちまう前に,諦めちまう前に一回だけチャレンジしてみましょう.意外と悲観してた内容とは違う展開になるかもしれません.

我ながら本当に愚かな人間ですが,少しずつでも復帰していこうと思います.この話をのちに笑い話にできるように.